洋裁を始めた頃のこと・失敗
型紙にOKが出ると、いよいよ裁断だ。
まず、生地全体に霧吹きをかけて湿らせて、アイロンを丁寧にかける。そうすると、あらかじめ布が縮むので、洗濯崩れが少なくなるそうだ。地の目を合わせて、型紙を置いて、、
ここで母の登場だ。
裁断を間違えたら大変だから、必ず先生にお伺いを立てる。
「ここは、こう置いたほうがいいよ」
「 なんで?布は余ってるんだから、余裕を持ったほうがいいじゃん」
「 続けて余らせておけば、後から何か出来るでしょ?帽子とか、ポシェットとか」
・・・そんなの作れるかなぁ。
「 ハギレが出なければ出ないほど、プロなんだよ」
今から思えば、すんごい無茶な理論だったけれど、私は今でもこの教えを守っている。出来るだけ、余りが出ないように。
出るなら、大きい布にして、何かに使えるように。
そして、残りの「何かに使えるかもしれない」生地がたまりまくるのだ。
母のように。
だんだん自分で覚えてくると、そうそう訊いてばかりいられない。
失敗は数知れず、、、。失敗のたびに母を呼ぶ。
「おかあさぁーん!見返しを2枚同じに裁っちゃった!生地が足りない・・」
「ああっ!表に接着芯貼っちゃった!」
「ウエストがきつくて入らなかった・・・!」
そう、母はどーしよーも無いときに限って、呼ばれるのだ。だって、縫い目が曲がってる、とか、表と裏がずれちゃった、とかなら、ほどいてやり直すだけだもんね。
「どうしたの?あら〜、困ったねぇ」なんていいながらアドバイスしてくれた。
母の助言はすごい。臨機応変なのだ。
生地が足りない→裏は見えないから、見返しは別の同じような布でつけてしまう。
間違って接着芯を貼ったなら、表と取り替えちゃえ。ウエストがきついなら、重なり分を出して、ホックを換えれば何とかならない?・・・
それでも服は何とか仕上がり、着ていると友達に「え、自分で縫ったの?へぇー、すごいね!」って言われる。
私は、もっと洋裁が好きになった。
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